不動産投資に関する本です。良書だと思います。
不動産投資セミナーや成功大家さんによる不動産投資本が大流行りであるが、これらを鵜呑みにしたまま投資をすると大変なことになると、個人投資家に警鐘を鳴らす本。
下記目次から見て取れるように、新規投資における重要項目が盛り沢山。単なる警鐘本ではなく、正攻法投資を勧めるハウツー本である。
物件評価法や物件収支の見方について、可能な限り簡便で実務に耐えうる方法を紹介しながら、マーケット動向や不動産投資のメリ・デメなど基礎的な項目にも説明を行っている。
投資本で推奨される人気の物件タイプについてもメスを入れ、投資家個人それぞれの投資の目的とリスク許容度に基づき、あくまで客観的・合理的に判断することを勧めているのが特徴。
投資初心者、これから投資をしようと考えている人を中心に、中級レベルまでの読者を想定。
著者は、金融機関と不動産会社において、長年最前線で不動産を扱ってきた不動産コンサルタントであり、金融スキルと不動産スキルを融合させての業務遂行に定評。
現在は、賀藤リサーチ・アンド・アドバイザリーで、個人向けを中心に不動産アドバイザリー業務を行う。仲介等を行わないため顧客との利益相反が全くなく、中立、公正で顧客の立場に完全に立脚した課題解決型のコンサルティングが定評。
要は不動産投資は。甘くないよ、という本です。
不動産投資に関するメリット・デメリットが網羅的に記載されており、
基本的には人口減など、不動産投資に不利な条件があり、やっぱり物件を選ばないと儲けることは難しいということが書いています。
不動産を購入する人は、投資家や実需者、節税目的の富裕層がいて、
許容できる価格感に’大きなへだたりがあるという説明は、目からウロコです。
価格に対して厳しい順に並べると、
投資家>実需者>節税富裕層
です。
また、私が前から不動産投資に躊躇している理由が、情報の非対称性です。
マーケット価格が不透明だし、不動産の価値を知っている者と、知らない者が取引することにより、知っているものが得をし、知らないものが損をする構図になっています。
裏を返すと儲けるチャンスもあるのですが、
やはり、不動産投資に物件調査や試算、勉強など時間を費やすことが必須では、と思いました。
現時点、私は仕事に時間を費やしたく、投資はタイパ重視でやりたいです。
軽はずみにやると、ただカモになるだけかな、という気がしています。
将来、不動産投資をやる可能性はゼロではないですが、
本書を読んで一旦、吹っ切れた気がしました。