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【読書】「投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について」を読んだ

12のよくある誤解をわかりやすく説明している本です。

著者の田淵直也氏の本は、他にも読んだことがありますが、どれもわかりやすいです。

 

【本書の紹介文の引用】

「チャートはオカルト」「円高円安は国力を反映する」「勝率を上げれば投資は儲かる」などの投資初心者が陥りがちな誤解をときながら、株式・為替・債権という金融市場の全体像とつながりを今までにない形で解説。「市場」とは何か?市場を動かす「期待」と「信用」とは? という金融の深淵までを示そうとする意欲作。

 

特に面白かったのは、以下2点です。

 

・誤解:為替相場は国力を反映する

⇒著者の見解:為替相場は国力とは無関係である。景気の強さとも明確な関係はない。為替は、対外収支や金利動向など、さまざまな要因を反映して動くため何が適正なのか判別が難しい。不思議なことに長期的には購買力平価に長期的に収れんしていく。

 

・日本国債は日本国民が買っているので破綻しない

⇒著者の見解:国債が国内で消費されているから破綻しないのはウソ。一方で債務比率が高いからといって、必ず危機が起きるとも限らない。

財政問題のカギを握るのは「信用」という捉えどころのないものである。この「信用」を維持できるかどうかが、日本の行く末を決定的に左右する。

 

日本の財政問題ですが、債務比率の高さもさることながら、日本の財政が悪化の一途をたどっていることに対して、出口が見えないことに問題があるのかもしれません。

現在、円安が進んでいますが、インフレ率が日銀の想定を超えると、国債購入を止めることが予想されます。
購入を止めると国債急落の引き金になるし、購入を止めずに続ければインフレ高進のスイッチをオンすることになります。

著者が述べているとおり、結局、なんらか財政を改善するしかありません。

 

ちなみにビックマック指数をみると日本は390円、アメリカは710円です。購買力平価から見ると、長期的には円高になるのでしょうか。正直、ちょっとそんな雲行きには見えないです・・・

ただ、円高円安の予想は、どうせわからないし、予想するだけ無駄かなと思いつつ、
通貨分散は、適切にやっておいたほうがよさそう、ということが本書を読んでの結論になります。