物件の買い付けにあたり、思い切って指値を入れることにしました。23区内で表面利回り7%を目標としているものの、市場には築浅でその条件を満たす物件がほとんどないことも承知しています。
しかし、売主が売り急いでいるのではないかという予感があり、仲介業者も私にしか紹介していないと言っていました。登記情報を調べたところ、抵当権の設定金額から買値を予想する限り、売主は相当な利益を得ている可能性が高いことがわかりました。
(つまり、交渉の余地があると判断)
特に根拠はないものの、売値から約8%ダウンの指値を入れて買い付けを行いました。契約不適合責任なしとの条件でしたが、1年間の保証を希望しました。指値の理由としては、「良い物件で是非購入したいが、融資条件が当初の予想より厳しかったことや、マイホーム購入も考えており、予算の都合もある」と説明しました。
(少し誇張していますが、全くの嘘ではありません)
先方からは指値に対して完全な拒否ではなく、中間の価格を提示されました。それを受けて、さらに交渉し、中間の価格で再提案すると、これが限界だと感じる反応が返ってきました。
売主を調べると、同業者であることが分かりました。同業の先輩や知り合いで不動産投資をしている人が何人かいますが、仕事ができる人が多い一方で、忙しいために収入が多い分、計算が大雑把な人もいるという印象です。仕事ができることと、緻密な計算ができる能力は別物だと思います。不動産投資は、全て数字に落とし込める点が魅力です。金額が大きいだけに、どんぶり勘定で行うべきではないと考えています。
特に、物件価格が全般に高騰している今のような時期にはなおさらです。
私も銀行から仮承認を得ており、強気で更に交渉を進めることにしました。物件の状態を確認するために、約10万円の費用をかけてインスペクションを実施することにしました。これにより、こちらの本気度が伝わるとともに、リスクヘッジにもなります。
築浅の物件なので、問題がないだろうという期待半分でインスペクションを行ったところ、致命的な問題ではないものの、予想以上に問題点が見つかりました。
- 10万円のコストで数十万円の交渉材料が見つかったこと
- 専門家からの解説で建築について学ぶ機会となったこと
- 将来の大規模修繕について、時期やコストの感覚がつかめたこと
これらの点から、インスペクションは大成功だったといえます。
最終的には、契約不適合責任なしで、修繕箇所を材料に値下げを交渉し、契約を進めることを提案しました。結果として、契約は無事に成立しました。気がつけば、幸運なことに表面利回り約7%の購入条件を達成することができました。
こちらも不動産投資に関するおススメ本の1つです。不動産投資を数値化してみることができます。中級者向けの本かもしれません。
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