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【読書】「いま生きる「資本論」 佐藤優」を読んだ

「資本論」を皆さん、読んだことはありますでしょうか。

本書は、元外交官である佐藤優氏の講義した「資本論」の解説本です。
資本論では、資本主義システムの構造や内的論理を解説しています。

 

「資本論」を理解しておくことは、この社会の構造を理解しておくことと同じです。
社会の構造を理解しておくことにより、我々が仕事をしやすかったり、生活しやすくなるのかもしれません。

 

【紹介文の引用】

サビ残、低賃金……、あなたの人生の苦しみの六割は本書で確実に解決できる。
カネの本質を知り命を守る、佐藤流「超実践講義」。

ソビエト崩壊後、貨幣代わりに流通したマルボロから「一般的等価物」を語り、大使館にカジノ代をたかる外遊議員が提示したキックバックに「金貸し資本」のありようを見る。『資本論』の主要概念を、浩瀚な資料と自身の社会体験に沿わせ読み解きながら、人間と社会を規定する資本主義の本質に迫る。
過労死や薄給のリスクに日々晒される我々の人生と心を守る、白熱のレクチャーによる、知の処方箋。

 

「資本論」で述べられていることを要約すると、
労働力が価値の源泉であり、人間の労働力からギューと搾り取っていくことが(=搾取)、本当の実体的な価値である、とのことです。
搾取という言葉を使うとネガティブに聞こえますが、たしかに、マネジメントの本質を言い表している気がします。

日本はサラリーマン社長が多いですが、経営者も高度なマネジメント能力を持った「熟練労働者」の一人なのかもしれません。株主に雇われている「労働者」で、やはり結果が出せなければ、首を切られる運命になります。

それでは、資本家(株主や地主)であれば、人生安泰なのでしょうか。
必ず持っていれば儲かる株や不動産もありませんし、企業同士の競争があります。
現在のグローバル経済においては、勝者の株を持っていることが、一番強いのかもしません。コロナバブルやアベノミクスでは、株や不動産を持っている人が得しています。

 

ちなみに、私も会社から「労働力」を搾り取られているのかもしれませんが、「税金」のほうが搾り取られている感が強いです。
今の日本の税金は、給料を上げたいモチベーションを下げる気がします。
所得税や住民税を下げることにより、日本の景気がもっとよくなるのでは?と考えたりもします。

 

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最近、在宅業務からオフィスに戻るような圧力があります。
ほとんどの経営者はオフィスに戻ってきてほしいそうです。
在宅業務ですが、仕事が成立しているし、自分にとっても効率がいいです。生活とのバランスもとりやすいです。
それなのに、なぜ、オフィス回帰に向かうのでしょうか。
「資本論」の文脈で考えると、腹落ちします。
対面コミュニケーションの大事さなど、オフィス勤務が有用である話は、いろいろ出ていますが、結局のところ、在宅業務は「労働者が仕事をさぼれてしまう」ところに、経営者としての問題意識があるのではないでしょうか。
今は、人手不足(売り手市場)なので、経営者もイーロン・マスクのように強くでれないですが、今後、景気後退が進んでいくとオフィス出社に戻っていくのかもしれません。

 

資本論を理解すると、良くも悪くも、冷静になって、自分のなすべきことに集中できるのかもしれません。

また、資本主義を生き抜くためには、家庭と相性のいい友人など金銭のやり取りが発生しない所で、人間関係を育むこと、楽しく生きれる趣味を作ること、が大事と本書にありました。私もその通りだと思いました。

自分もしなやかに、しぶとく資本主義を生き抜きたいものです。