現状の世界インフレに関して、わかりやすく解説している本です。
【紹介文の引用】
なぜ世界は突如として物価高の波に飲み込まれたのか?
ウクライナの戦争はその原因ではないことは、データがはっきりと示している。
では"真犯人"は……?
元日銀マンの物価理論トップランナー、異例のヒット『物価とは何か』の著者が、問題の核心を徹底考察する緊急出版!
つい最近まで、低インフレが当たり前(特に先進国)のような空気だったのですが、
現状、アメリカを中心に半世紀ぶりのインフレが襲ってきています。
需要>供給のアンバランスが物価上昇につながるのですが、今回のインフレは供給が低いことが理由とのことです。
なぜ供給が低いかというと、
・リモートでの仕事に慣れてしまった労働者は工場やオフィスに戻ることを拒む
・出勤が義務になるくらいなら職を変えようと考える若手や、早めにリタイアしてしまおう、とするシニアが増えている
とのことです。
これはドキっとします。
私もその一人で、在宅による仕事&プライベートに慣れきっています。
会社は何かと理屈をつけて、オフィスに戻そうとしてますが、笛吹けど踊らずといった状況です。
つまり、一人ひとりの些細な行動変容が、インフレという巨大なマクロの変化を起こしています。
米国の中央銀行は、少ない供給にあわせて、金利を上げ需要を落とそうとしています。
やっぱり、利上げは株式市場にはよくなく、基本、米国株はダウントレンドでしょうか。
株を売りたくなる気持ちがあるのですが、「相場はわからない」「市場に長期投資」のスタンスではあるので、じっと誘惑に負けず我慢を続けたいです。
現在、日本は「急性インフレ」と「慢性デフレ」が同時進行しています。
本書にもある通り、コストプッシュの圧力から給与上昇につながる可能性もあります。
たしかに、この機会を逃すとインフレなんかできない気がします。
世の中、日本に関して悲観的な意見が多いですが、実は日本にとって脱デフレのチャンスのような気がしています。
日本株に逆張りするチャンスなのかもしれません。