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【読書】「世界インフレと戦争 中野 剛志」を読んだ

現在起こっているインフレに関して、わかりやすく解説した本です。

 

【紹介文の引用】

世界が物価高騰に襲われている。この高騰は、景気の過熱に伴う「デマンドプル・インフレ」ではなく、景気後退・政情不安を招く「コストプッシュ・インフレ」の性格が強い。その背景にあるのは、グローバリズムの終焉という歴史的な大変化だ。このようなときには安全保障の強化や財政支出の拡大が必須だが、それらを怠ってきた日本は今、窮地に陥っている。世界秩序のさらなる危機が予想されるなか、もはや「恒久戦時経済」を構築するしか道はないのか。インフレの歴史と構造を俯瞰し、あるべき経済の姿を示した渾身の論考。

 

アメリカで発生しているインフレですが、一向に収まる気配がありません。
インフレの理由は何なのか?どのような対策が有効なのでしょうか?


インフレですが大きく以下に大別されます。

・デマンドプル型・・・需要が高い

・コストプッシュ型・・・供給が低い

 

本書の説明によると、今回のインフレはグローバリズムの終焉、
パンデミックさらにウクライナ紛争が重なったことが理由で、コストプッシュ型(供給が低い)の要素が強いとのことです。

これに対して、アメリカのインフレの対策ですが、金利を上げることをやっています。
すなわち、需要を強制的に下げて、低い供給にあわようとしていることになります。
結果として、金融資産保有者が有利になり(インフレが続くと資産が目減り)、労働者の交渉力を削ぐため、あえて金利引上げを選択していると、著者は述べています。
なぜ、金利を上げるのだろう?不景気になるだけなのでは?と何か違和感がありましたが、本書の説明が腑に落ちました。

 

日本のインフレは、どうなるのでしょうか?
円安によりコストプッシュのインフレが続くでしょうし、プライマリーバランスの赤字をいやがる政府なので、金利は簡単に上げれない。
やっぱりインフレが続き、いずれ本当に不景気になってインフレが止まるような気がします。

 

これからも、世界は不安定化していきそうですが、今後の日本はどうなるのでしょうか?
中国の台湾進攻もあるような気がしますし、日本はアメリカと中国に挟まれる立場です。あくまでアメリカ応援一本やりだと、中国と真正面から対峙することになります。

日中の間にあることを利用して、上手く、のらりくらり立ち回りできるといいのでは、と思いますが、さてさて、どうなるのでしょうか。