大隈重信公の生涯を描く歴史小説で、期待を裏切らず面白かったです。
佐賀藩出身で幕末から明治、大正と活躍。内閣総理大臣にもなった方です。早稲田大学の創設者でもあります。
おススメ度:★★★★★
どんな人におススメ?:明治維新の歴史に興味がある人 / 大隈重信公に興味がある人 / 伊東潤先生のファン
大隈重信は英語に精通しており、実務家として、外交問題や財政問題の解決で活躍しました。
物語の中では岩崎弥太郎、坂本竜馬、福澤諭吉、大久保利通、伊藤博文など偉人との関わりも、物語の見どころです。
それにしても、明治維新の偉人は、きちんと畳の上で死んだ人が少なく、暗殺された人も多い印象です。
やはり明治維新は革命のようなもので、多くの既得権益層(武士)の恨みをかったのでしょう。大隈重信も、爆弾を投げられ右足を失ってます。
彼は自分の信じたことを独断専行する面が強かったそうです。今の日本には、そういう政治家は現れないのでしょうか。維新の修羅場を潜り抜けた人と、今の政治家とでは、いろんな意味で比較にならないのかもしれません。
(まあ、なんやかんや言っても日本は、まだ平和なのかもしれません。)
作者の伊東潤先生ですが、前職、私と同じくSIビジネスに携わっていたそうで親近感があります。また他の本も読みたくなりました。
伊東潤先生の他の作品の感想です。こちらも面白かったです。