会社での部下への指導や、子育てなど、思わず怒ってしまう、叱ってしまう方におススメの本です。
私自身、叱るのは必要だと思っていたほうですが、この本では否定しています。
倫理的、道徳的なものではなく、単純に効果がないから、そして効果がないかわりに副作用としての弊害は大きいです。
また、「叱る」という行為には、叱る側のニーズを強く満たす側面、相手を処罰してストレスを発散するニーズがあるとのことです。
叱る側の「要求水準が高い」こと、要求水準を保つことは必要かもしれませんが、相手にネガティブな感情を与える必要はないですし、
誰かに罰を与えたい欲求(処罰欲求)が、人間の生来的な要求の1つと認めることや、自分が権力を持っていることを自覚することが大事とのことです。
そもそも「叱る」が役立つ状況や用途は限定で、困った状況への「危機介入」か
特定の行動をしないよう「抑止」。それ以外はあまり意味がないとのことです。
では叱ることを避けて、相手の行動の変化を促したい場合にはどうすればいか
・互いの主観が違うこと、互いの主観の世界を尊重すること。相手にあった指導の仕方に考える
・何がその人の報酬になっているか考える
・その人の「主体性」や「自律性」の邪魔をしない
・不適切な行動で得ていたごほうびよりも、適応的な行動で得られるごほうびのほうがよければ、自然と適応的な行動が増えていく
・自分自身がゆとりを取り戻すことを最優先にする
とのことです。
本書を読んで、自分も叱るを手放してみようと考えました。
指導の際に言い過ぎた場合、悪影響がでていることは、自分でも感じてました。
今後の行動を変えていきたいです。
*****
先日、記事を書いた「礼儀正しさことそ、最強の生存戦略であること」を思い出しました。言っていることの本質は同じかと。